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2012年3月 4日 (日)

コンテンツのあり方が変わってきている?

最近、TVアニメのソフトが思った以上に売れてないという記事を目にしました。
なんか結構TwitterのTLで話題になるレベルでも1巻が2~3千の間とかで。
道理でDVD・BDだけでは応募できなかったファムのイベントが追加募集でもまだ来ない事態になるわけです;サントラと両方揃えた上で応募して千人以上の箱を埋めるには、ソフトが4千は出ていないと厳しいのでは。

となると他の事で稼ぐしかなくて、それが版権ビジネスという事になるのかもしれませんが、そういうの拾ってくれるの(立体化の申し出があったりとか)待っているようでは駄目なのでは?と思います。最初からそういうのロードマップ組んでやれば…って思ったりしますが、明らかにそれやってる番組ですっ転んでるのもあるので;最適解がないのかなと思います…。

最初から商品を売るための企画ともともとのプロデューサー陣であればやる事も明確でしょうけど、作品が動き出してからリニアに状況を追従できる、電撃戦的な企画展開を全面的に行える人が必要なのかもしれませんね。例えば空前の立体ブームですが、作品が実際に世に出て反応が出てから原型を起こしていては、次期のコンテンツに食われてしまう、という現状があります。最低でも2クール欲しい、という現場の声を聞いたことがありますが、何処とは言いませんがショートスパンでコンテンツの全体数を増やして短期投資で済む手口で儲けてる会社がプロデュース側にいるせいで、歩調が揃ってません。(ヒント:版権イラストがあれば印刷だけで商材が作れる会社)なので、番組が世に出る前になるべく早く先行して取捨選択とどの方面を向くかを決定する人材と、その人材を信じて完成前から企画を公開する器量を持った制作者が必要に思えます。

ファムの件で言うと、シナリオは二年前に既に存在したのに、アフレコは先月時点で完了していませんでした。キービジュアルの色彩設定と番組中の色彩設定が異なるあたり、時間がいろいろかかっている事は窺えるのですが、何を魅力の基軸に据えるかを考えた時、前作でやり損ねたメカのそう高額でない立体化や、詳細に設定されたキャラクターの魅力を生かす商材といったものに舵取りされていない事が奇妙ですらあります。

速度で言うと音楽商材が最速かと思うのですが、流石にそれだけでは厳しいでしょう。最近新規に名を目にするようになったフライングドッグ、あれはもともとビクターだそうですが、非常に丁寧なマスタリングやミュージシャンの人選などそちらに気合いが入っているのはわかるものの、どうにもイベントなど「人の巻き込み方」が下手でもどかしいです。
企画がしっかりしていないから、イベントの物販でもありきたりのものしか出てこない。あんなにありきたりでないアニメなのに。別な言い方をするなら、基軸を理解してない。

作品にはそれぞれ基軸があると思いますが、それは出す側と受け止める側で認識に差異が出る場合があります。客観視していち早くそれを見抜ける人材がいたとしたら?随分違う事になるのでは。



あるいは、「初回に賭けない」というのも今は手かもしれません。
最近あったパラダイムシフトに、映像放送のデジタル化による多チャンネル化というのがありますが、地上波を受像するシステムがBSとほぼ仕組み的に統一されたことで、アンテナさえ立てば手軽に多チャンネル化させることができるというメリットが出てきました。
ティーザー的に初回をやって、二回目以降をより広いエリアで見られるBSデジタルで流す。で、それぞれペースを変えてみる、というのも手かもしれません。二回目は一挙放送ないし帯で、三回目で週イチに戻すとか。それをやると1クールのコンテンツを2クール以上の認知度にできるでしょうし、それに「初回よりブラッシュアップ」と「リピート合わせの商品展開」が加われば、その場限りコンテンツにならずに済む筈です。一部プロデューサーの自分だけ得すればいい青田買い勘定に引っ掛からず、より深くコンテンツを定着させることができます。

プリキュアは6年目以降効果で5年目以前のディスカバーが進んでいますよね?
単純にああいう効果もありでしょうし、枠待ちして半期ずれたとしたら、そこに版権ビジネス系をがっちりねじ込ませるのも手でしょう。まずもって時間が足りないという現状にあって。

ただ、それをやるには版権に排他性を植えつけないという度量も必要かと思います。というよりむしろ初回放送開始後に版権創作ビジネスをやってる会社に売り込めるくらいであってほしいと。
ポニーキャニオンで広報を務め、現在はプロデューサーに昇格したエコロジさんは、広報時代むしろ放送後の展開を重視していた感じがします。先取りすぎだった感が今にするとありますが(残念ながら彼が手がけた作品はリピート率が低いものばかり)CSまで含めた超多チャンネル時代がスカパーで成立してもう長く、興味を持って接している層にとっては「コンテンツの永続性」というのは普遍事項です。ただ、そのリピートのタイミングとやはり誘目は必須と思えます。

リピートシナジーというのを意識して、当初からロングスパンでプロデュースしてみる手法と、それに絡む人材でやはり初弾の的中範囲を正確に察知できるお抱えの人材を置くべきでは。

けいおんはTBSに莫大な利益をもたらしたようですが、意外やシリーズ全体でそれほど映像ソフトは数出てません。ようは微に入り細を穿つ商品展開の積み重ねが成功の理由とみますが、あれは二期が全国放送だっただけでなく、CSで多局でリピートかけたのも後押しだったように思います。

折角作ったものの放映権の出し惜しみを作り手の事情で行って、作り手の一部だけが騙し討ちで儲けるようなのはもうやめるべきなのではと思います。あまりクリエイションの現場でカネの話をするのは好まれないようですが、最低でも「いい次へ」どうせなら「ムーヴメントに」としていくには、お金の繋げ方を根本で変える必要がある気がします。

番組を宣伝してもらうのでなく、番組自体がプロジェクトの一番の宣伝であるべきで。
広告代理店との関わりも考え直す時期だと思います。
何にせよ、媒体がまるっきり変わったところ、旧来の手口がもう通用するとは思えないのですが。

いちからの見直しが居る分野の一つであるように思います。
最近は見直しが新規事業の一環と思えますので、そこにリソースを割いてみる判断も必要かと。

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