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2012年2月16日 (木)

昨日までの流れで、じゃあジオン側はどうだったんだよと。

まーどっちもどっちなガキの喧嘩っぽかった一年戦争において、装備目で連邦を評価してる部分がありまして。ジオンばかだよなぁという点に、スペースノイドを自負しておきながら、兵器がデブリをぶちまける傾向だった事に何の疑問も持ってなかった点があります。そこらへんはビーム兵器主体で戦った連邦の方が余程偉いと思います。ただ、リックドム以降はビーム兵器にシフトしていったとこを見るに、やりたくてもできなかったのかなーというのはありますね。得手不得手はどこにでもあるもので。

核兵器よりまずいもんを躊躇せず使ったあたりでもうザビ家にモラルは期待できなかったわけですが、同族虐殺なんて真似は流石にしなかったあたり、本当に人がいなかったんだなぁと。

重力圏を否定した人々なわりに、その重力圏装備の完成度の高さには目を見張るものがありました。ただし、パイロットの練度と思考能力が総じて低かったように思います。パイロットは兵器において最重要部品でありますからして。良品をぞんざいに扱う(パイロット、MSいずれも)傾向がどうにもダメ。

例えばランバラルはジオン家づきだったので左遷人事であんなとこに行ってたんだろうなぁとは思うわけですが、ゲリラ戦なんて何処で覚えてきたのよ、と。青き巨星は毒電波を受信していたようです。付き合わされる方はたまったもんじゃないと思います。敵味方問わず。

ジオン最大のミスは美意識様式美にとらわれて宇宙機が人型であることに拘ったこと…具体的に言うとMSのひとつのゴールであった筈のジオン水泳部の宇宙進出を実現させなかったことです。水という流体抵抗下での動作が念頭にあった(=必然的に進行方向への投影面積を小さくする処理がなされていた)上で、作戦行動において必要なものを全て機体に内装するという極めて合理的な作りは、宇宙戦闘機としても優秀であったことを想像させます。宇宙での戦闘は高機動な砲台であれば十分、というのはわかっていたことで、ドムがリックドムとしてスムーズに移行したのはホバー機能のためのシステムがメインスラスターへと転用しやすかったため、と思われますが、水泳部機は水中推進用の動力系を持っていたわけで、同様のコンバートはしやすかったと推測されます。

ズゴックEあたり、腕をワイヤードコントロールのサイコミュウェポンにできれば相当良さそうですし、何よりゾックはあれどう考えたって宇宙用でしょう;;移動高出力砲台、ご丁寧に垂直方向にも武装付き。大気圏内で使う方がわけわからんわ状態だったとこ、非常に重要な試作機を任されたパイロットがさして優秀でない士官を守るために盾として使うという、連邦なら上位人事まで問われたであろう超絶無能人事。それが起きることも無いほどに人がいなかったと。いやぁどっかの滅んだ帝国みたいだなぁ。
いやほんと、あそこでゾックのパイロットがシャアの盾とならずシャアが死に、弔い合戦とばかりに大暴れしていたらもしかしたらジャブローはあの「地上に降りた宇宙戦艦砲台」の猛攻で突破口を開かれ、見事数押しで落とす事に成功していたかもしれません。そして獅子身中の虫たるシャアがいなくなった後、宇宙に戦場を移すまでもなく戦争は終わっていたかも。ジオン側は「独立戦争」をしていたわけで、そこまでコテンパンにされたら「なによ!もういいわよ!独立でもなんでもすればいいじゃない!ばか!後で後悔したって知らないんだから!」って一言言えば連邦として失うもんも最小限だったでしょうに、双方なんておバカさん、と。

そこまで兵いないなら兵がいらない機体作ればいいじゃん?と思うわけで、それがビットというものの開発経緯ではないのかなと思います。自律制御がうまく行かなくて困ってたとこで「こんなのあるらしいぜ」とサイコミュ研究と結びついていった、と。ニュータイプとビット兵器の関係は「無慈悲なゾンビ狙撃兵とそれを操るネクロマンサー」だった事になりますが、戦場で最も残酷な死に方をするのは狙撃兵であり、その元締めがろくな死に方をしないのは当然です。完全自律兵器であれば感情の矛先もまた別だったでしょうに、後のクロスボーンバンガードのバグでも人の意識との紐つけをやめなかったあたり、あの作品世界の人々はモラリストなのか粘着質なのか理解しかねる部分があります。さておき。

ジオンがやって連邦がやらなかったものにMAがあります。


あざとくここで折りたたんでみますがw。

MAにおいては連邦のV作戦に似た思考閉塞があったように思います。MSもそうですが「単機である」事に固執していたように思えます。攻め込んで最後のひと押し、にしくじって負けるを繰り返していた印象が強く、なんだよ味方ひよってんじゃねーよヘタレ!と見てる方を非常にもどかしい気持ちにさせたのがジオンのMAたちでしたが、何の事はない、兵が少なくヘタレしかついてこないなら、MAを任されるだけのパイロットが勝利条件たる状況を作った段になったとこでオーパイ(オートパイロット)に切り替えて、MA内蔵のMSなり小型MAなりでとどめを刺せばよかったのに、と。なんでいいパイロットを乗せる高額な決戦兵器なのに、それだけのパイロットに脱出手段も残さないような機体ばかりなの?という疑問が大変大きく存在しまして(苦笑)。理想論は結構ですが技術先行で戦術的に能無しなあたり「そこまで愚直に宇宙ナチスを演じなくても」と思ったりもする部分です。

まあ、いい人もいた(オーストラリア戦線ではコロニーを落とした当事国であるにも関わらず、落とされたエリアの住民感情がジオンに対して悪かったかというと、実はそうではなかった描写があります)わけですが、いい人が馬鹿に迷惑をかけられるのは世の常、という皮肉だったのかもしれません。そういう人柱思想が先に立つ以上は、そりゃあまともな運用しないよなぁと。

結論:強いられていたんだッ!!(監督に)


いやほんと謎は多いのですよ。
最後にひとつだけ挙げますが、アッグの口についてるレーザートーチ。
ビームトーチじゃないですよ?レーザー。岩をも溶かす強力な兵器だったわけですが、何故かあの小型の機体に実装されていたその必殺兵器が、以後の世界でコロニーレーザー以外で全く使われなかったわけです。光の速さで着弾し、アイフィールドで防御することが不可能で、デブリも出さない上に焦点以外でのビジリティがゼロという超兵器だったのに。低威力で撃ってもセンサー破壊には十分で、ミノフスキー粒子下での運用にあれほど向いたものは無かったと思われるのに。

いやまぁ、穴を探すときりがないなぁと。この重箱は一体何角形なのだとw。
そんな事を思うジオン編でありました。

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