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2008年4月15日 (火)

時代という雲が昴を覆う時。モード

 スバルがトヨタからの最初の投資を受ける報道があった直前か直後の話。コミケでうちのサークルに遊びに来て下さっていたお客さんの一人が、「程なくスバルはトヨタに食われるよ」みたいな話をしてらして「ええ、そこまで突っ込んだ話になっちゃってたんすか?」と聞いてみたら「だって、私こないだスバルの工場のトヨタ車製造用のライン設計納品したばっか」と。いやぁ毎度うちはすげぇ人がこっそりすげぇ話をしてくサークルだと思いますが(自動車業界向け・王様の耳がロバ耳と叫ぶ穴と呼ばれております。笑)これを聞いた時は、ああ、思ってる以上にスバルの時代に乗り切れていないっぷりは深刻なんだなぁ、程度に思っていました。

 そして今回のトヨタによる増資の発表と、それに伴ういくつかの再編事項の発表。ディーラー数削減と、共同事業による水平対向エンジンを使った小型FRスポーツの開発、そして…軽自動車開発の終了。

 あー、スバルは存続を諦めたか、と、ため息がひとつ、でした。

 この3つの要素はどれも15年先のスバルという自動車メーカーの存在を不透明にするに十分な要素ですが、個人的に特にまずいフラグだと思ったのはFRスポーツの開発です。自称スバリスト氏の中には小躍りして喜んだ人もいるかもですが、スバルを見つめてきた真のスバリストさんなら気付いちゃったことでしょう。本当にスバル主導ならFRでなくAWDで作る筈ということと、わざわざ「水平対向」というスバルというよりは「好事家向け」要素だけを恣意的に引っ張ったあたりで、「これを打ち上げ花火にしつつスバル・トヨタのダブルブランドにすることで、取り込みを自然に行う」という双方の意図に。

 今のスバルは小型を上手く煮詰められないので、開発はおそらくトヨタ主体です。スバルが関わるのは動力系の一部と脚廻り程度でしょう。会社を終息させるにしても直前まで利益は出し続ける必要がある。スバルの顧客に対するニンジンのようなもの、というふうに私は見ましたが。

 ディーラー数削減はもちろんゼロまで減らす布石でしょう。削減に耐えるだけのディーラーは顧客満足度と技術が高いお店ですから、その販社に対してはトヨタグループのいずれかの販路への編入が促されると思います。かなりの好条件で。(これ、現状のトヨタ販社内で時が来ると揉めるでしょうね、場所によっては;今でも飽和してる部分あるし)

 軽自動車は…確かにトヨタグループ傘下にはダイハツという大変なエキスパート企業があり、最近のスバルは世代遅れの商品しか提供できていない印象が強かったです。(スバルが駄目というより、今のダイハツの技術が相当高いです。特定の分野でトヨタすら脅かす力を持ってますから)しかし、サンバーが無くなってしまうのかと思うと、残念でなりません。伝説の赤ヘッドが…。今売りが終息のタイミングでダイハツOEMに切り替わるようですが、最後にご祝儀でR1のSのAWDを買っておくのもいいかも知れません。(ベストチョイスはヴィヴィオRX-Rですが、もうコンディションがいい車体はなくなってきてます)
 まあ、コペンをスバル販路向けにモディファイした製品が出るなら、それはそれで面白いかもしれないのですが。

 微妙なのは取り込みが行われた場合の既存車種の扱いです。フォレスターが切られるのは確定っぽいですが、インプレッサをどうするのだろうと。WRCで調子悪くない車なので、トヨタ的にはSTIごと引っ張ってWRC復帰とかそんなビジョンもあるかもしれませんが、今のインプレッサを超える車は同セグメントでトヨタにもうあるので、いらなくなってしまう公算が大です。レガシィだけがまさに名前の通りブランド変更しても遺産として残りうる、ニッチマーケット車として存続し得る車、という印象です。(気がつくと軽自動車以外はこの3台しかなくなっていました…)

 しかし富士重工という会社は自動車だけの会社ではありません。環境エネルギー事業から航空宇宙技術まで幅広く手がける会社です。もしかしたらトヨタの狙いはこちらへの食い込みだったのかもしれませんね。かつて空を制し、天空に輝く星団の名を冠したこの会社が、その輝きを失おうとしているのは残念でなりません。

 しかし、救う術もまた見当たらないのも確かです。
 先を見ることをやめた時、会社は終わる。
 全て今の社長になってからのことです。こんなにあっさりだとは思いませんでした。
 株主の皆さんは、トップが怪しい事を言い出したら即アクションを起こせるようにしておくべきだと思います。(もちろん、交換でトヨタ株が手に入るなら歓迎、と思う程度の投資であったなら、私から言う事は何もありませんが)

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