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2007年1月25日 (木)

ロボデザイナーは誰がお好き?モード

 アニメ作品が「子供向け」の幅を出て一般化するようになったり、ゲーム関係でもアニメと同じような展開をするソフトが増える中、ギャル同様(笑)好き者の心を捉えて離さないものにロボットがあるわけですが、造型業界全体では「縮小傾向」と言われるものの、なんとなくそれは「ギャル比で」という気がして、ロボットデザインの現場自体はずっと拡張傾向にあると思います。昔の方の影響を受けているのが明らかな人も多いですが、新味のあるデザインを提供している方も多いですし。立体化までこぎつける幸運な人はそう多くはない気もしますが。

 そんなわけでいろいろ好き好きあるかと思います。例えばスーパーロボット大戦などだと多数の作品からロボットが集うためさまざまなデザイナーさんの作品が出るだけでなく、オリジナルのロボットも複数のデザイナーさんが務めていらっしゃるので、かの作品はメカデザイナー博覧会の様相になっている気もします。もちろん、あれに出てくるものが全てではなく、マイナーなゲームやアニメに出てくるロボットが意外とカッコイイ(けど立体化とかされてない)なんてのもありまして、全体を網羅するリファレンスブックを本気で作っちゃったら年鑑でも成実堂出版の「世界の自動車カタログ」の数倍の厚さになっちゃうんじゃないかという気もします。自動車と一緒で、いいものなのにさして目立たず消えていくものも多く、ちょっと悲しかったりします。

 一昔前はロボデザイナーといえばまず大河原邦男さんの名前が出て、その派生の人(藤田一己さんなど)がいて、あるいは河森・宮武両氏や出渕裕さんや永野護さんがいて…という感じで(並行して既にその頃士郎正宗さんなど後広く知れる方が既に活動していたわけですが)だいたいのルーツはそのへんになるかなーと最近のロボを見ても思います。斬新に見えても何らかの片鱗を見るなーと。ばしっと新味を見せ付けてくれる方も中にはいます、名前を存じている範囲では神宮寺訓之さんや小野聖二さん(身内贔屓でなくw)、名前を存じない方は主にゲーム系に多いですが多数いらっしゃいます。

 私の場合ですが、必ずしも「好きなデザイナーさんのロボが全部好き」というわけではありません。大河原先生の場合は近作ではガンダム系より「機甲武装Gブレイカー」の一連の機体の方が「らしい」感じがして好きですし(あれのデザインの良さがわからん奴はトーシローなので金返してやるから帰れ←というネタがわかんない奴は帰れ、てな感じです)永野護さんだとモーターヘッドやヘビーメタルに全く馴染めないけどキュベレイだけはもう好きすぎるぐらい好き、とかあります。藤田一己さんが大好きだけど、Zガンダムだけは苦手、とか。(書かなかった方でも好きなデザイナーさんは何人もいます、タツノコプロ関連作品でデザインした方が多いかな)

 上記の皆さんの活躍を受けて二次創作系だと思えるデザイナーさんにも優れた方はいると思います。カトキハジメ氏はバーチャロンにおける特に重量級の機体について新たな方法論を示したと思います。最近の過去のMSの解釈も(スリム&スタイリッシュに振るという悪癖を除けば)悪くない気がしますし。誰かの後釜に入ったばっかりに惜しい評価の人はカトキさん以外にもいますね。山根公利さんとか。

 で、これまた個人的主観ですが、二次創作が氾濫する時代になって(特にガンダム系)、オリジナルが素晴らしかったんだと痛感しています。確かにガンダムはスタイリッシュな機体でしたが、大河原先生の機体の真髄は「いい意味で野暮ったいまでの重量感」にあると痛感しましたし。そこに装飾で鋭さなりリアリティというエッセンスが加わることで魅力が出ていると。ファーストのモビルスーツで完全大河原さんデザインのMSだと実はドムが一番好きですが、ひとえにあの重量感に惹かれて、という感じです。上記でGブレイカーを評価したのは実はそのポイントで、かの作品は味方メカは大河原氏のリアル系等身大ロボ(ダグラムのコンバットアーマーやボトムズのATなどにあるような「実戦」感を伴う)で、敵側は(名前がデオン連邦なのは大河原先生のせいじゃないと思いますがw)まさしくジオンのMSの曲面主体の流麗さを今に伝えるデザインです。重そうで強そうで綺麗。無闇に角ばってない。残念ながら販売元のサンライズ自身が黒歴史にしたがってるらしくムービー等がもうWeb上に残っていませんが(ソフト買えばいいんですがw)、敵側の機体メイサージ(まあシャアより知的な人がシャアっぽい機体に乗ってるものと考えて下さい)が狭いトンネルを機体サイズギリギリであちこちこすりながら突進してくる姿にはマジでしびれたものでした。デザイン集みたいなものを出版してほしかったんですけどねー;
 具体的に後発との評価が分かれるポイントになった作品はガンダムWで、OVAではカトキ氏のメカに刷新されたわけですが、実は私はあの変更にあまり納得していません。コンセプトが曖昧だったサンドロックを明確化させたのは評価していますし、ウイングゼロはあれもあり(両方いいと思います、封印された力という意味で)とは思いましたが、その他が…。一番がっくりきたのがデスサイズHの変更で、アクティブクロークの戦術的価値や死神を冠する機体としての装飾の美しさをカトキ氏が理解できていなくて、ただのコウモリロボになっちゃったというあまりにも悲しかったです。また、ヘビーアームズが「あんな細い機体にあんなに弾入らねぇよ」というか、アサルト系な機体のデザインにおいてアファームドという大傑作を生み出した方のボリュームづけじゃないだろこれ、という感じでこれまたがっかりでした。アルトロンは腕のギミックがオリジナルの方が真面目という点だけで、力強さという面では甲乙つけがたかったですが。結局のところ重量感軽視が嫌だった、という感じです。サーペントがあんなにも重量級、トールギス3もどちらかといと重装備にシフトしたのに、なぜ主役だけ痩せる、痩せるのはパイロットだけでいいだろ(笑)、とか思っちゃったわけです。氏が重量級も得意なのは、ライデンやグリスボック、そして大傑作だと思うヒュッケバインボクサーあたりで証明できてるように思うんですが。

 やせぎすなロボが嫌いというわけではないんですが、大河原先生のロボが好きで、その派生なら(ガンダム以外は)一定の重量感を、と思っちゃったりしたわけです。そんなわけで、私はいまだに大河原先生が一番好きかなーと思いました。大河原先生自身が一番好きなロボはアイアンリーガーのキャラであると某所に書いてありますが、もし本当ならご自身の嗜好と私個人の嗜好は合致していることになるでしょう。アイアンリーガーたちに華奢な奴はあんまりいません。(バスケの彼とか除いてw)

 ところで、変形論についていろいろ賛否両論が起こってて、「おもちゃメーカーの都合だ」とする意見が強く、それには概ね賛成するのですが、必要性が皆無かと問われると実は私はそう思っていません。主にこの議論、サンライズメカ、中でも幻に終わったレイズナーMk2について言われることが多いですが、必然性の根拠は同じレイズナーという作品に出てくる「マルチフォーム・ソロムコ」という機体が証明してくれています。
 現実の戦場でもマルチロールという手法は非常に有効な戦力として認識されているわけですが、「航空型として高速で領空侵入を行い制空権を得た後、地上勢力は地上型として対地攻撃に無力な滞空網を中心として破壊し、その後はどちらでも好きな機動方法で適切なフォームで戦闘に参加する」という意味で、十分に実戦的です。現状だとヘリコプター、中でもキャンセルされた米軍のコマンチという機体のロールがそれに近いのですが(あれは自前でスティンガーを備えるほか、後方から発射された中・長距離対空ミサイルの継続対象誘導が可能なので、事実上対空性能を備えます。その上で、アパッチよりはるかに高い機動力と同様のペイロード、そして高い隠密性をもって地上勢力の掃討も行えます。最後まで戦場に残り作戦指揮を取り続けるだけの機動時間を確保するだけの燃料も搭載可能です。こういう汎用性の高い便利屋の存在がこと「システム戦略」においては重要なのです)

 ロボットのままでも飛べるなら飛行形態になる必要ないかというとそんなことはないでしょう。前面投影面積が格段に低下するわけですから、ターゲットからの被弾率は落とせます。しかし飛行形態はエイミングの自由度は下がるわけで、やはりロボット形態もまた空中において無価値ではありません。

 ヒーローメカに求められてるものはそういう合理性じゃないだろう、という理屈もわかります。でも目くじら立てて全否定するほどのことでもないように思います。可変タイプが不要に見えたのなら、それはひとえにシナリオ書いたりコンテ切ったりしてる奴のロボへの不理解が原因で、メカデザイナーのせいではないように思います。
(可変機の話題ではないですが、先日もメカデザイナー某氏が「なんか○○○がUFOみたいにふわふわへんな挙動で動いてたよ、ミサイル全弾撃ちっ放しだったよ」と愚痴ってました。ようは「何のために戦闘機に近いフォルムしてると思ってんの?」という趣旨の発言ですが、そのデザイナー氏が放送チェック用映像を見るのは放送の2週間前だそうで、そこでチェック入れてももう間に合わないそうです)

 なんぼいいメカをデザインしても動かす側が駄目では…という意味ではなんでも一緒なのでしょう。逆に、動かし方が上手かったおかげで映えてるメカもあるでしょうし。(ガイキングの新作とか。あれグラヴィオン2作見た人でも楽しめるとは思わなかった…もっとかっこいいメカでもっと燃える話を既に見せられてたわけで;私が見た回があまりにもひどかったのかなぁ、作画は良かったけど全く刺さんなかったです、ガイキング新作)

 人様のメカコンセプトに不満があるならヲレメカを作っちゃえ、というのも昨今方法論かもしれません。BJPMなどその欲求を満たしてくれるブロックトイが今は多数あるので。(お金かかりますけどねw。ダイヤブロックで素晴らしい創作機体をやっているサークルさんがありますが、「色とパーツ合わせると1機ン万円w」って言ってました(笑)。でも出来はものすごい)で、その上でヲレ設定のせちゃうと。恥ずかしいことではないと思いますよー。だって、皆が目にしてる商業作品だって、「ヲレ設定の集合体」なんですから。明確に設定として書き出してるか書き出してないか、またそれは見せることを意識してるのか内的なものなのか、という程度の違いしかないです。心を打つ可能性という話なら、そんなに差はないんじゃないかなーとか最近思います。

 なんかまとまりなくなっちゃいましたが(薬飲んだ直後で眠いとこ冷や汗かきながら書いてるものなので許して;←薬の眠気我慢するとカウンター症状が出る)、昨今溢れるロボの中で自分どんなの好きかとか、どうしてそれが好きなのかとか、頭の中で整理しておくと仲間内でお話するとき盛り上がっていいんじゃない?と思いますよとそんな感じです。
 きっかけはCD-R整理の時にうっかりGブレイカー2のプロモ動画発掘しちゃったことでした。やっぱ大河原ロボはいいなぁと。うん(笑)。あと、BJPM好きとしては「あなただって作れるよ」とは言いたいです、強く。私だって拙いものだけど作れたしね。

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コメント

 ネタとしてタイムリーというか、ギガンティックフォーミュラのサイト見て節操の無さに吹いてきましたw

歪んだオタ道を走ってきたのでバラタックとランボルジャイアントが最上だと思ってるヒトになってしまいましたよ; 大河原ロボで好きなのはガラットのメカかなぁ。敵も見方もかっこいいのかどうだか?な微妙なラインで立ってたのがなんか。普段は藤田一己さん(何年経っても一貫したシルエット造形w)と森木靖泰さん(歪な重機)すきーで通ってますが、なんか愛情歪んでるなぁ。

投稿: c | 2007年1月26日 (金) 22時29分

>ギガンティック東京フォーミュラ
うお、なんてこった!武半慎吾さんのロボが見られるなんて!ここのところずっと世界観設定をやってらっしゃったので、武半さんをロボ話に引っ張れるとは思わなかったですよ。あれだけのビジョンがある人だから、相当合理的なものを出してきそうな気がします。

バラタックというのはワタクシ主観で正しいロボなんすよ。確かに大河原ロボが大好きなワタクシですが、ロボが銃を持つ必要はなく、増してトリガーを引く必要もない、必要な武装は手でなくハードポイントにつけるのがロボであれば正解な筈だと思ってるので、近接戦闘武器の類は手持ちする意味があると思いますが、手はその場合ガントレットのようにゴツくないと変な気がしますし、指は5本いらないですよね。

人型である理由も「操作時の武器運用のイマジネーションの整合」ぐらいしか見当たらなくて、それって操作系が脳波コントロールとかでないと意味ないかもとも思うわけです、極論すると。
そこいくと豪快に異形と化してしまうバラタックは最高です(笑)。
とはいえ用途別の最適を追究してロボを作ると、結局それは人の姿でなくなる(自律型機械としてロボの名を冠するだけ)のは某ゲームでよくわかったので、結局「おもちゃ売る」まで行かずとも「求心力を得る手段」として人型はいつまで経っても必須なんだろうなーと思います。四肢があり二脚で立つとやはりカッコはいいですしねー。武器を学べば学ぶほど、「あんな不合理なデザインない」と気づいてしまいますが、でも人型でないと駄目なんだと(笑)。そのモチベーションがあるから今の日本のロボット産業があるんだとw。

ところで私の中では森木さんがデザインするものはギミックが機械であっても全てクリーチャーですがいかに(笑)。藤田さんは「最後だから好き放題やっちゃった」感の強いテスタロッサが好きです。線の統一感が藤田さんのいいとこだと思いますが、顔が一番好きかも。ギャプラン好きなのも実は顔だったりとか。あんまし頭で新味出してくる人いませんもんね。

投稿: ぬまにゃん | 2007年1月27日 (土) 00時09分

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